みなさまこんにちは

先日、上野の西洋美術館でやっているモネ展へ行ってきました

印象派の巨匠クロード・モネ

モネの描く光と色の世界に包まれる時間は、まるで夢の中にいるようでした

中でも私の心をとらえたのが、『藤の花(Wisteria)』の作品。初めて見るモネの藤の絵にびっくりするとともに一瞬で心を鷲掴みされてしまった理由をたどっていくと、不思議な色彩の魔法がかかっていました

貴重な『藤の花』── マルモッタン・モネ美術館からの貸し出し

今回展示されていた『藤の花』は、パリのマルモッタン・モネ美術館(Musée Marmottan Monetから貸し出された非常に貴重な作品です

この美術館は、世界で最も多くのモネ作品を所蔵することで知られています

実は、モネの作品がこれほど集まっているのは、彼の息子ミシェル・モネが亡くなった際、コレクションの多くをこの美術館に寄贈したからなのです

そのため、ここではモネの代表作「印象・日の出」や「睡蓮」の連作に加え、彼の晩年の作品も多く見ることができます

この『藤の花』も、ジヴェルニーの庭を題材にした晩年の連作のひとつであり、なかなかフランス国外で展示される機会がないため、今回の来日は特に貴重な機会でした

ジヴェルニーの庭のもうひとつの主役

モネが暮らしていたジヴェルニーの庭には、有名な睡蓮の池だけでなく、藤棚が設置されていました

モネは日本文化に深く影響を受けており、彼の庭には日本風の太鼓橋や柳もありました

その中で、藤は春から初夏にかけて庭を彩る重要な存在だったのです

実際、彼の庭には紫色の藤と白い藤が植えられていました。彼は藤棚の下で光がどのように変化するかを観察し、風や揺らめく影の美しさを楽しんでいたのかもしれません

白い藤なのに、紫の花が見える不思議

展示室に入って『藤の花』の前に立った瞬間、一面の美しい紫が目に飛び込んできました

でもよく見ると、モネが描いている藤の花は白い

それなのに、私の目には紫の藤が咲いているように見えました

この感覚は、おそらく背景に広がる紫や青の色が影響しているのかもしれません

白い花は光を受けて、周囲の色と溶け合うまるで空気そのものが紫を帯び、白い花びらを優しく染めているようでした

実際の作品はこちらです

 

モネの色彩の使い方は、ただ「そこにある色」を描くのではなく、「目が感じる色」を描くものなのだと改めて実感しました

まるで、絵の中の空気を見ているような感覚です

近くで見ると激しく、遠くで見ると優しい

さらに、この絵の前で私はある発見をしました

近づいて見ると、筆のタッチがとても力強いのです

白や紫、青が激しくぶつかり合い、まるで絵具が踊っているよう

でも、一歩ずつ後ろに下がっていくと、その勢いがふわりと溶け、淡く優しい光に包まれていく

まるで、風に揺れる藤の花の下にいるような、穏やかで癒される感覚

モネは、色と筆の動きだけで空気光の揺らぎを表現していたのだと気づきました

モネと日本の美意識── 「移ろいゆく光の美しさ」

藤の花は、日本や中国では古くから『長寿』『再生』の象徴とされ、モネが日本の文化や浮世絵に深い影響を受けていたことを考えると、この題材を選んだことには特別な意味があったのかもしれません

また、日本庭園の考え方とモネの芸術には共通点が多いといわれています

例えば、日本庭園では「四季の移り変わり」や「光の変化」を楽しむことが重視されます

モネの作品も、同じモチーフを何度も描きながら、時間や光の違いを表現していました

『藤の花』もまた、刻々と変わる光と色の変化を描いた作品

静止した「藤の花」ではなく、ゆらめく空気や光の動きそのものを描こうとしたのではないでしょうか

モネの色彩に包まれる時間

モネの作品を見ていると、「目で見る景色」と「心で感じる景色」が違うことを思い知らされます

絵を見ているというより、光や風の中にいるような感覚

今回『藤の花』を通して、また新たなモネの魅力に触れることができました

東京での展示は2月までですが

6月まで京セラ美術館で観れるそうです

@京都市京セラ美術館

202537日(金)~ 68日(日)

モネが生涯をかけて追い求めた光の世界

それは、ただの風景画ではなく、私たちの心に働きかける新しい色の世界を描いたものだったのかもしれません

みなさんの好きな絵はどんな絵ですか〜?

春からまた新しい展覧会がたくさん始まりますね

その中でも私が楽しみにしてるのは以前ブログでも紹介した女性初の抽象画であるヒルマ・アフ・クリントの展覧会です

土曜の渋谷なんて理由がない限り行きたいとは思わないけど、ほんと行ってよかったヒルマアフクリントの世界。

よかったらチェックしてみてください

まだまだ寒いのでお身体ご自愛くださいね

それではまたー!